副葬品は棺に入れるもので、古代では故人が死後の世界で過ごすのに必要なものを基準に選びましたが、現代では生前の思い出の品が選ばれ、生前に故人から頼まれていたら、その希望を尊重して選ばれます。ただし、いろんな理由で入れられないものがあります。今回は直葬で棺に入れても大丈夫なものを取り上げてみました。
葬儀では遺族や参列者が供花を入れますが、それとは別に故人が好きだった花を花束にして、棺に入れれば故人も喜んでくれるでしょう。時期的に咲いていない花でも、故人のスマホやパソコンに保存されている可能性もあるので、その写真を添えるのも良いかもしれません。
故人が好きだった食べ物やお菓子もポケットサイズ程度なら、問題はありません。ただし、水気の多い果物などはカットして少しだけ入れるようにします。お酒やたばこなどのし好品は缶や瓶でなく、紙パックのものを選んでください。
故人への想いを込めた手紙や寄せ書きを副葬品に加えることはおススメといえます。故人へのメッセージとして、オリジナリティに溢れ、故人もあの世で喜んでくれるでしょう。
故人がお気に入りの服の中から、燃えにくいポリエステル素材などを含まないものを、数枚選びましょう。制服を着て仕事をしていたのなら、手元に残った制服を入れるのもよいでしょう。その他小物類も、綿や絹、麻など燃えやすいものを入れてください。
人形やぬいぐるみは、形見として遺すことに問題はありませんが、見るとかえってやりきれない思いになる場合もあります。故人が常に肌身離さず持っていた、強い思い入れのあるものは、できる限り入れることが勧められます。プラスチック製のおもちゃは燃えにくい傾向にあるので、葬儀社に相談しましょう。
故人の個性が輝く写真や、好きだった景色の写真を選びます。ただし、生きている方が写っているものは入れられません。また、遺影と全く同じ写真も避けましょう。
故人が入れてほしいと頼んでいたものは、素材に問題がなく、火葬の安全性が損なわれない限り、できるだけ尊重しましょう。終活などでエンディングノートが用意されている場合もあるので、内容を確認し副葬品としての希望にはできるだけ応えるようにしてください。
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